建築設備を知ろう
- 栃木 章
- 2020年2月9日
- 読了時間: 2分
建築設備とは、一言で説明すると、「建築の機能をつかさどる部分」です。
よく、建築設備は、人間に例えて説明されます。
そもそも、建築設備の上位に、建築には「意匠」・「構造」・「設備」と分類されます。
「意匠」とは、人でいうところの、目や鼻、口などの形、大きさ、配置、背の高さ、腕や足の長さ、髪の長さ、肌の色など表面的にみえる部分を決めることです。
スタイルがいい人、背が高い人がかっこいいと思うよう、建物のビジュアルについて構成や方針を決める役割を果たします。
「構造」とは、「意匠」(ビジュアル)の方針をもとに、複数の骨によって体全体を支える丈夫でバランスのとれた骨格を決定する役割を果たします。
建築設備の役割
「設備」は、ビジュアルと骨格ができた人の心臓・胃・肝臓・肺など内臓器官の配置や血液が流れる血管、それぞれの臓器のコントロールする脳や神経といった「身体機能の方針を決定する役割を果たします。
臓器のようといっているように、設備は、構造と同様に決して表面に見えるものではありません。よって、これらの配置やバランスを間違えると、人なら健康を損ないます。
建築設備も同様です。外見は年寄りでも、体が健康であり続けるための大切な役割を果たすもの、それが「建築設備」なのです。

3つの建築設備
建築設備の定義は、建築基準法において、
「建築物に設ける電気、ガス、給水、排水、換気、暖房、冷房、消火、排煙若しくは汚物処理の設備又は煙突、昇降機若しくは避雷針」
とされています。
この定義をもとに設備区分として、「給排水衛生設備」「空気調和換気設備」「電気設備」の3つにわけられる。
給排水衛生設備
給水設備:上水道本管から受水し、建築物に生活上必要な水を供給
給湯設備:風呂・洗面台・キッチンなどに加熱した水を給湯機から供給
排水設備:雨水・湧水・空調ドレンなどの発生水や衛生器具などで使用し、汚染された水を敷地外に排出
ガス設備:住宅などにガス管を引込み、給湯・調理・暖房・冷房・発電などの燃料として利用
空気調和換気設備
冷暖房設備:年間を通して、建物内を快適な温度・湿度に保つための機械を設置
換気設備:室内で発生した汚染された空気を速やかに外部に排出し、新鮮な空気を必要な分だけ取り入れ健康的な室内環境を保つ設備
電気設備
電力引込設備:電力を前面道路の電線より引込
電灯コンセント設備:各部屋の照明やコンセントなどの取付
弱電設備:電話機やFAX、インターネットなどの通信設備やテレビ設備、インターホン設備、火災警報器などの施工
以上、建築設備とは「人が建築物内で快適にすごす」に大きくかかわる重要な設備なのです。
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